林 圭一のFLIP MY MESSAGE Vol.94

「働くこと」の意味を考える。

過日、当コラムで社員募集をいたしました。幸いにも何人かの方が応募してくださり会って面談したり、会社見学をしてもらったりしました。そういった中から、ひとりH君という若者の採用を決定したのですが、彼が現在就いている仕事からケイテックへの転職を決断するプロセスを見ているうちに、改めて働くことの意味を考えることとなりました。今週はこういった話題について触れてみたいと思います。

H君は大学を卒業後、これまでひとつの仕事に携わってきました。元来ものづくりがしたくてその仕事を選んだそうですが、実際の日常は管理業務だったり、資材の調達だったり、ということだそうです。私から見れば、これとてものづくりを円滑に進めるための立派な仕事だと思うのですが、本人にしてみると、もっと自分が手を動かして何かを作り上げていくといったようなリアルなものづくり感が味わいたいとのこと。
もちろん、これも理解できる話ですし、何よりそれが本人の感じ方なのであります。

私がここで申し上げたいのは、彼が仕事を選ぶ上で「本当に夢中になれる何か」を求めている点です。実際に会って話をした時も、会社を見学に来た時も「自分は夢中になれるだろうか、ワクワクできるだろうか。」といった点に力点を置いて考えているようでした。
   
さて、話は変わりますが、私が影響を受け、共感と敬意を抱く人のひとりに稲盛和夫氏という人がいます。氏は京セラの創業者で、日本を代表する経営者として有名な人です。最近では、破綻した日本航空を再建する任を引き受け話題になっています。稲盛氏は、数多くの著書でも知られ、中には「何のために生きるのか」、「何のために働くのか」といった“自己啓発”のジャンルに属するようなものも書かれています。

このような本を読んでは感心しきりな私なのですが、この際その考え方の一部をご紹介いたします。あくまで私の解釈ではありますが、大意はそうはずしていないと思います。
   
・何のために働くのか。その理由を、「生活の糧を得るため」と考えている人は多い。
もちろん、このことが働くことの大切な理由のひとつであることは間違いない。ただ、私達が懸命に働くのは、そのためだけではないはずだ。
・人間は、自らの心を高めるために働く、私(稲盛氏)はそう考えている。
日々、懸命に働くことは、私達の心を鍛え、人間性を高めてくれる。働くことの意義、そして人生の意義はここにある。
・では、どうすればこうした意義を探求できるかというと、仕事を好きになるしかない。
好きなればこそ、“精進”ともいえるほど懸命に仕事に取り組むことができる。つまり充実した人生を送るには「好きな仕事をするか」「仕事を好きになるか」しかない。

この後稲盛氏は、

・好きなことを仕事にできるという人は、なかなかいるものではない。
大半の人は「好きでもない仕事」に就くことから始まるのではないか。しかし「好きでもない仕事」だからといって、文句たらたらでやってはいけない。それでは大切な人生をムダにしているようなものだ。

と説き、

・ならば、なんとしても、仕事を好きにならなければならない。
自分の好きな仕事を求めるよりも、与えられた仕事を好きになることから始めよ。

と力説されるのです。
私としても大筋では賛成です。やはり、仕事が好きで夢中になれる人生ってイイよね、と素直に思うからです。ただ?はどうなんでしょう?皆さん「好きでもない仕事」を意志の力で好きになれます?私にはちとこれは無理かな、と。で、前出のH君の場合はどうかというと、やっぱり「好きなことを仕事にしよう」としているのです。それがイイと思いますし、それが自然なのだと思います。
     稲盛氏の著書、『生き方(サンマーク出版)』と『働き方(三笠書房)』。
     人生観、職業観といった見えにくい、しかし大切なことを語っています。
     今回ご紹介した内容は主に『働き方』からの抜粋です。


近い将来、H君と、時には稲盛氏の考え方なども共有しながら仕事をする日を楽しみにしています。

あ、マジ君?決して忘れちゃいませんゼ。皆で力を合わせ、釣れるワーム作ろうね。
   次回は2月12日アップいたします。