林 圭一のFLIP MY MESSAGE Vol.204

本当に久々に牛久沼に参ります、今月は。


   今回某誌の某企画にて牛久沼を釣ることとなりました。牛久沼
   といえば小生若かりし頃
フリッピンに開眼し、その腕を磨いた、
   私にとっては“道場”とも言える愛着と懐かしさを
感じる釣り場
   です。

   それは1980年代中〜後半、まだまだ日本のバス釣りは黎明期で分からないことだらけ

   だった時代、フリッピン(Flippin')という何やらすごい方法がアメリカにはあるらしい

   という情報が私達、仲間の間で飛び交っていました。シャローカバーでの釣りである

   らしいこと、ラバージグをよく使うらしいこと…。断片的な情報は入ってくるものの

   全体的な輪郭がイマイチ見えず、具体的な試行にはなかなか至らなかったことを今でも

   はっきり覚えています。

   そんな日々を過ごしていたある日、私は決定的とも言えるフリッピン教材を手に入れます。

  “Flippin' with Dee Thomas(フリッピン ウィズ ディー・トーマス)と題されたビデオテープ、アメリカ
   のフエンウィック社から
送られたものでした。当時株式会社ティムコに勤務していた私は、
   業務上の役得として
まんまとこの特別な教材を手にしたのでした。

   果たしてこのビデオを観てみると、いやいやいやいやそういうことでしたか一!!っつ一感じ。
   それまで断片的だった情報、いわゆる点と点が見事につながり線となり、幾本もの線が面を
   作っていく、といった具合に理解は一気に実戦レベルへと引き上げられたのでした。
   
   それ以降私は熱心にフリップキャストの練習をし、牛久沼にて実釣訓練に励んだのでした。
   あっ、もちろんこのビデオは誰にも見せてあげず、フェンウィックのフリッピンスティックを
   手に入れたことも口外せず、牛久沼での実釣訓練ももっぱら平日にひとりで行い、徹底した
   秘密主義を貫いたことは言うまでもありません。
   
   このような不断の努力の甲斐あって、私のフリッピンは徐々にカタチとなっていきました。
   ジグやテキサスリグを正確に振り込むこと。振り込む際にはなるべく着水音を立てないこと。
   振り込んだルアーは限りなくバーチカルに落とすこと。大半のバスを最初のフォール一発で
   食わせること。アワセは両手で強力に行い、一気にバスをカバーから引き離すこと。
   こうした所作を身につけていくに従い、この釣法がいかに当時の牛久沼において悪魔のような
   威力を持っているか、理解していったことは言うまでもありません。
   私はフリッピンをそれなりに身につけて以降4回、牛久沼でのトーナメントに出場し、
   そのすべてで優勝しています。誰もまともにフリップしない時代の牛久沼で、唯一この技術を
   独占的に使うということは、つまりそういうことなのです。
 
   「きっと今回の企画でも私にその当時の釣り見せれっつ一ことなんだな?」
   勝手にそう解釈した私は、せいぜい恥をかかないように多少の練習をし、臨もうと考えて
   おります。
   またそうした練習の模様もご報告できたら、と考えております。     

   次回は5月18日アップします。