林 圭一のFLIP MY MESSAGE Vol.272

憧れの大国アメリカ、その光と陰。

 皆さんこんにちは。

 先週は、NHKが取り上げたバスマスタークラシックをご紹介かたがた、私がアメリカに対して

 抱いている夢のようなものについてお話しいたしました。やはり私のようなバス釣りと深く

 かかわって30ウン年のような人間は皆、輸入されたアメリカ製の道具からそのキャリアを

 スタートさせており、どこまで行ってもアメリカに対する憧れは消えないのです。そうした

 “憧れの大国”に30年以上たった今、自分の仕事が逆上陸していくわけですから、それはそれは

 私にとって少なからずロマンなのであります。ぜひご理解いただきますように…。


 「アメリカはロマン。」そんな話をしているなか、私はちょっと見過ごせないアメリ力国内での

 出来事に遭遇しました。「う一ん、これもアメリカという国の紛れもないひとつの側面である…。」

 と思いながらもできれば勘弁してもらいたい、といった話題であります。


 その話題とは「コピー製品」。"ようやっと"というか、"あいにく"というか、"やっぱり"というか

 私のところの製品も結構なコピー(模倣)の洗礼を受けるところとなったのです。


 「ヒット作が登場すると皆で寄ってたかって模倣をする。まったくもってよ一やるよ。」


 私は幾多の歴代の名作ワームがいとも簡単に模倣されるアメリカ特有のえげつなさに少々呆れ、

 それに比べ日本人が持つ高い道徳観に大いなる敬意と優越感を持っていたのです。


 「我々日本人は、他社製品を参考にしたりはするけれど、ここまで露骨な模倣はしないんだよ

  アメリカンと違って。」


 まあ言ってみればここらが主観的で微妙なところではありますが、やはり日本人の端くれとして

 私はそう思いたいのです。実際、開発をしたり製造をしたり販売をしたり、メーカー業の現場に

 おりますと、この辺の自覚というかプライドのようなものは思いのほか大切なもので、独自性を

 担保するために欠かせない感覚と申せましょう。


 さて、このような誇り高き仕事をモットーとしている(つもりなんですがね、一応。)ケイテックの

 製品がどう模倣されているかといいますと…、

               それはプライドのかけらもないほどの…。


 「ついにオレのデザインがコピーされるに至ったか…。」
 私は優越感のような、相手が哀れなような、でもよくよく考えればやはり大切なものを盗まれた
 腹立たしさが湧いてくるというか、複雑な気持ちでおりました。

 さて、このような目に会いながら、改めて周りを見渡してみますと、ヤマセンコー(ゲーリー)や
 ブラッシュホッグ(ズーム)等のヒット作が真似され放題のやられっぱなしという有り様。
 きっと彼等もくやしい思いをしてるんだろうな一、と思う今日この頃ではあります。
 しかし、私が知る限りでは偽物が本物を食ったという話は聞いたことがなく、やはり偽物が
 本物を凌駕することは難しいようです。
 そりゃそうだ、パクろうが何しようが儲かりゃOKでしょ、みたいな真似野郎に自分の頭で考えて
 新しさを創造するオリジネーターを超えられるわきゃね一だろっつ一のが宇宙の法則なのです。
 まあ、真似する側にまわるくらいなら、どんなにしゃくに触っても真似される側に居たいと思う
 わけですが、皆様方におかれましては、こうした心意気に免じて本物使っていただきますように。
 

 次回は10月18日アップいたします。