林 圭一のFLIP My MESSAGE Vol.297

マジガニ、その後の歩み。

 昨年の11月にこの話題を取り上げて以来、まったく音無しとなってしまったマジガニ…。

 おや、やっぱり頓挫したか、と思った方もおられるのではないかと存じます。

 大変失礼をした次第ではございますが、ここに高らかに宣言させていただきます。

 

 

 『どっこいマジガニは生きていた!!

 

昨年11月15日付当コラム(Vol.277)でマジガニについて触れて以来、その後のマジガニの歩みや
その他の話題についてご紹介いたします。
 
①その後のマジガニの歩み。
 マジガニは、度重なるスイムテストや試釣にて各所に細かな改良が施され、今ではすっかり
 完成形となっております。デザイン的な新しさはもとより、フォーリングでのアクションや
 エサもち、フッキング性能やはたまたウィードレス性能等、総合的に勘案して十分に新製品と
 しての価値があると確信の持てる水準です。
 ウデは、フォーリング時にパタパタと動くのですが、その水噛みの良さ、効率の良さは絶品。
 ザリガニ界のスイングインパクトとの異名を(私とマジ君の間では)欲しいままにしています。
 
②ここまで語ってなぜその全容を明かさないのか。
 これまで比較的開発の早期から試作品を見せることによって、その製品の全容を紹介する
 ことが多かったにもかかわらず、今回の林はなぜか歯切れが悪い、とお感じの方もいらっしゃる
 かもしれません。そう、歯切れ悪いっス、確かに、ある事情から。
 
③私の歯切れ悪く、出し惜しむ事情とは。
 皆さん、知的財産権というものをご存じですか?個人や企業が独自に思いついたり開発した
 新たなアイデア(製法、構造、デザイン、著作等、人間の創造的活動により生み出されるもの)に
 関し、考えた個人または企業を無用な模倣や不正競争から守るために定められた法令上の権利の
 ことです。これは幾つかの権利に分類することができますが、私がかかわっている工業製品の
 分野で特に密接に関係してくるものは以下の通りです。
 
 ※特許権; 発明、ないしはそれに近いアイデアを考案した者を特許権者とし、発明を実施する
 権利を与え、発明を保護する。
 ※意匠権; 工業デザインを他者の模倣から保護する。
 ※商標権; ブランドを他者の模倣から保護する。
 
以前にも触れたことですが、現在ケイテックの一部の製品は、主に米国において露骨な模倣に
あっています。これは私達がそうした製品の発売前に上記のような知的財産権を取得するための
準備を怠ったことに起因するのかもしれません。まあ、その権利取得を特許庁に願い出ても
十分な新規性が認められなければ権利は取得できませんので何とも言えませんが、とにかく
今後はこのようなことは、可能な限り回避しなければなりません。このような見地からマジガニに
関しては周到な準備を現在進めています。
自分達の権利を守ることは、言うまでもなく大切なことですが、一方私達が他者のこうした権利を
侵害、抵触してしまうという事態にも配慮しなければなりません。デザインを考え、製品として
発売する道程のなかには、他者製品を参考にするという行為がどうしても入ってくるからです。
この際、過度の模倣をしたり、他者が権利を取得しているかどうか不明のまま製品を世に出す
ことは、時として自分の身を大きなリスクにさらすことにつながりかねません。また、こうした
損得以前の問題として、公正な競争という本来の領域から逸脱することにもなりかねないのです。
自分を守り、他者の権利を尊重する。こうした見地からこの手の特許ものに無頓着ではいられない。
このような理由から、十分な対策を待って皆さんにはマジガニをご覧いただこうと考えています。
 
あっ、いつのまにか話が多少シリアスになってしまったような…。
というわけで、今週はマジガニなしのマジガニのマジな話でした。
 
 
 

次回は5月23日更新いたします。