林 圭一のFLIP MY MESSAGE Vol.11

樹脂タングステン物語 その②

今から10年近く前、その当時未知の材料とも言えた樹脂タングステンを手に入れた私。さっそく金型等の手配をし、試作準備を完了。いよいよ成型機に材料を入れ、トライを開始しました。

「最初はうまく行かないんだろうな、きっと…。」
「でも形になったらどんな風合いなんだろ?」

不安と期待、そしてそれなりの覚悟をもって臨んだ初トライは、


「で、出来た!!」

「うわ一っ、重っ、固っ、美し一っ!!」
試作開始後、ものの20分で決着。鉛製品とは比べものにならぬ程の見事な品物が取れました。

「これはでかした!! さっそくラバージグモデルⅠから仕様変更じゃ。
 しかしその前に特許関係調べとくか。」


はやる心を抑えつつ、私は他者がこの件に関する特許を出願していないかどうか調べることにしました。実は試作の準備をしている段階でも一度チェックをしており、その際には関係する特許がある、ないしは特許出願がされているという事実は確認されていなかったのです。

「げげっ。」

再び確認の意味を込めて調べてみると、何と特許が出願されているではありませんか。まあ、この時点ではあくまで特許を誰かが出願している、つまり、
「特許庁さん、このアイデアは特許になると思うのですが…。」
と誰かが願い出ているということで、具体的に特許として成立したわけではありません。しかし、もしこれを特許庁が認めた場合、一定期間このアイデアは出願した者の所有になるわけで、私がそのアイデアに抵触する製品を作るためには、その者の許可が必要になります。

「しかたがない、製品化は一旦見合わせよう。」

私にとってそれは本当に残念なことでした。しかしこちらの事情がどうであれ、世間のルールはルールとして守らねばなりません。私は樹脂タンヘッドの製造をひとまず諦め、その出願が認められ、他者の特許になるや否や、成り行きを見守ることにしました。

その後待つこと約3年。それは私にとって、本当に長い時間でした。
しかし、ついにこの出願に対する特許庁の回答が出たのです。
それは
「出願を棄却する」
というものでした。
つまり特許庁として検討した結果、特許の取得に値する程の新しいアイデアではない、と評価されたのです。
これにより樹脂タンヘッドは誰もが製造、販売できるアイテムとして”解禁”されたことになりました。当然私にもこれ以上待つ理由はありません。

平成15年、これを受けて私はラバージグモデルⅠのヘッド量産型を製作。怒涛のごとく樹脂タン量産化計画を進めて行きますが、その後の顛末はまた来週。

【スイングインパクト4.8"開発速報】

その後もスイングインパクト4.8"の性能を確認、使い方を深めるべく、テストフィッシングを続行中です。6/1には利根川をやり、まずまずの結果。当日は2日前からのまとまった雨で濁り+強い流れ。決して良い状況とは言えない中、数匹の40オーバーをイージーにゲット。状況に合わせた使い方もだいぶ分かって来ました。とにかく、釣れる魚が総じてデカイ。このワームには魚のサイズを選んで釣ってくる力があるようです。使い方の詳細は、後日まとめてご紹介するつもりです。
水門前でフィッシュ!
”乳首リグ”で40アップ!
テキサスリグで45アップ!!
いろいろな使用法での性能を確認中。
次回予告; 次回は6月13日アップ。 樹脂タングステン物語〜最終章〜 の予定。