ゴールは近いぞ!僕らのセクシーインパクト。 その2
(話的にはVol.66より続いております。)
様々なデザイン変更を経て4次プロトにまで至ったセクシーインパクト(4.8SXと5.8SX)の開発。
この4次プロトが7月25、26日の琵琶湖におけるテストで満足できる結果を出したことは先週お伝えしました。
こうなったら更に確信を深め、開発の歩を進めたくなるのが必定。ということで、翌週末私とマジ君は勇んで琵琶湖に向かいました。8月1、2日のことです。
この釣行では4次プロトを使い込み、より深い感覚を得ること、そして追加で製作した硬さの違う試作品を並行して試し、このデザインにして最良の硬さを見つけることを目的としています。
結果から言いますと、今回の釣行でこれらの目的はほぼ果たせたと申せましょう。
約1日半の釣りで私とマジ君が手にした50オーバーは6匹。ここのところ南風が頻繁に吹き(南風が吹くと北⇒南に流れる湖流が阻害され水が悪くなるので)バスは明らかに食い渋る傾向にある中、まずまずの釣果だと思います。
約1日半の釣りで私とマジ君が手にした50オーバーは6匹。ここのところ南風が頻繁に吹き(南風が吹くと北⇒南に流れる湖流が阻害され水が悪くなるので)バスは明らかに食い渋る傾向にある中、まずまずの釣果だと思います。
釣れたリグもベイトスプリット、テキサスリグ、ジグヘッドと多彩。食い渋る状況下でも色々な釣り方で着実にバスを引き出していく、そんな完成度の高いストレートワームに仕上がったのではないかと。
もちろん最良の硬さもしっかり見極めてまいりました。
今ここにきて考えますと、やはり3次⇒4次のデザイン変更が大きかったように思います。まあ、こういうことのために試作・試釣を繰り返しワームを“育てて”いるわけですから直近の改良が功を奏することは自然の成り行きでもあるのですが。
では3次⇒4次のデザイン変更に関して具体的に説明いたします、先週からの約束なんで。
もちろん最良の硬さもしっかり見極めてまいりました。
今ここにきて考えますと、やはり3次⇒4次のデザイン変更が大きかったように思います。まあ、こういうことのために試作・試釣を繰り返しワームを“育てて”いるわけですから直近の改良が功を奏することは自然の成り行きでもあるのですが。
では3次⇒4次のデザイン変更に関して具体的に説明いたします、先週からの約束なんで。
・体幅のみ10%程度スリムにした。
ワームは当然立体形状でありますから、3次元で考えていきます。
つまりデザインやそれに伴う寸法は、
X軸:ワームの長さ方向
Y軸:ワームの体幅方向
Z軸:ワームの体高方向
の3軸で考えていくということになります。
Y軸:ワームの体幅方向
Z軸:ワームの体高方向
の3軸で考えていくということになります。
今回の変更は、これらの中のY軸:ワームの体幅方向の数値を10%小さくした、というものです。これにより、ワームを背中側から見るとそのシルエットはややほっそりとし、特に腰のくびれ以降テールにかけては薄身になります。
3次プロトのデザインで満足できるアクションを得るためには、かなり柔らかな素材を
3次プロトのデザインで満足できるアクションを得るためには、かなり柔らかな素材を
使う必要がありました。すると今度はエサもちが悪い、つまりフックやジグヘッドからズレやすいワームになっていました。
ことに琵琶湖のような湖ではロングキャストしたくてロッドを強く振ったり、ワームをウィードに引っかけてシェイクしたりと酷使するので、エサもちの善し悪しはワームの使い勝手を強く左右するファクターなのです。
ことに琵琶湖のような湖ではロングキャストしたくてロッドを強く振ったり、ワームをウィードに引っかけてシェイクしたりと酷使するので、エサもちの善し悪しはワームの使い勝手を強く左右するファクターなのです。
4次プロトでは体幅を薄くすることにより、従来よりも硬い素材で良好なアクションを生み出し、かつエサもちも良くすることを狙いました。
その効果はかなりのもので、アクションは更に鋭敏になり・3次プロトを凌ぐ程のものとなりました。もちろんエサもちも格段に良くなっています。
その効果はかなりのもので、アクションは更に鋭敏になり・3次プロトを凌ぐ程のものとなりました。もちろんエサもちも格段に良くなっています。
ちなみに3次プロトで良かった硬さと比べ、4次プロトは私の工場での規格で3段階硬い配合の素材になっています(4.8"、5.8"共に)。
・頭部のデザインをやや細く、丸みを持たせた。
この変更はワーム本体のウィードへの当たりを弱くすることを目的としています。
・頭部のデザインをやや細く、丸みを持たせた。
この変更はワーム本体のウィードへの当たりを弱くすることを目的としています。
つまり、ワームがウィードに引っ掛かった際、より軽い力ではずれることを意図しているのです。この件は、テキサスリグやジグヘッドでは、それ程強く感じる要素ではないのですが、ことベイトスプリットに関しては重要なファクターとなります。
ベイトスプリットおよび通常のスプリットショットリグでは、ウィードを感じながらも“スルッ”とそこから抜けてくることが釣果を伸ばす要諦で、ワームの頭部がウィードに強く引っ掛かるようでは優れたワームとは言えません。
今回のデザイン変更でこの辺もうまくクリアー。また、これ以上細くしてしまうと他のリグで使いにくくなりそうなので、まずは丁度良く仕上がったと思います。
ベイトスプリットおよび通常のスプリットショットリグでは、ウィードを感じながらも“スルッ”とそこから抜けてくることが釣果を伸ばす要諦で、ワームの頭部がウィードに強く引っ掛かるようでは優れたワームとは言えません。
今回のデザイン変更でこの辺もうまくクリアー。また、これ以上細くしてしまうと他のリグで使いにくくなりそうなので、まずは丁度良く仕上がったと思います。
・ハリ先が埋まる背面スリットを変更。
オフセットワームフックを用いての“背面ハリ先出しセット”用のスリットを変更。
実はこのスリット変更は2度目、つまり今回のスリットは3代目ということになります。
特に琵琶湖のようなウィードまみれの湖では、ほんの少しハリ先が飛び出しただけでもウィードを釣ってしまい、ワームが死んでしまいます。
かと言ってスリットが深すぎてもフッキングが心配。いつも絶妙な線を狙って試作するのですが、今回でようやくOKとなりました。
かと言ってスリットが深すぎてもフッキングが心配。いつも絶妙な線を狙って試作するのですが、今回でようやくOKとなりました。
お好みのオフセットフックをご使用になれば、しっくりと安定してハリ先が溝に埋まり大変によろしく感じていただけるものと思います。なお、腹面には淡いセンターラインを設け、ハリの刺し入れ/刺し出し位置がセンターからズレないよう配慮しました。要はまっすぐ刺すのですぞ、と言いたいわけ。
ちなみに私は、4.8SXにはデコイ・キロフック#2/0、5.8SXにはデコイ・アッパーカット#3/0を現状では好んで使っています。
ちなみに私は、4.8SXにはデコイ・キロフック#2/0、5.8SXにはデコイ・アッパーカット#3/0を現状では好んで使っています。
写真左: 写真中、右:
安定してハリ先が溝に埋まる。 腹側のセンターラインに沿ってハリを差せばまっすぐに。
・3次プロトで6"だったものを5.8"に変更。
これは全体的なデザインは変えずに、相似形でサイズダウンさせた、ということ。
安定してハリ先が溝に埋まる。 腹側のセンターラインに沿ってハリを差せばまっすぐに。
・3次プロトで6"だったものを5.8"に変更。
これは全体的なデザインは変えずに、相似形でサイズダウンさせた、ということ。
なぜサイズダウンさせたかというと、
※単純に“デカ過ぎる”と思えた。
※ワームの重み自体でウィードにスタックしやすく、引っ掛かりが強いように感じた。
※ワームの重み自体でハリからズレやすいように感じた。
との理由からであります。
素材硬さや各デザイン変更も関連してのこととは言え、5.8"は上記の感覚的不具合を解消したワームに仕上がったと思います。
ハイッ!!話の性格上まずまずの長文になってしまいましたが、ここまで全部読んでいただきましたこと、御礼申し上げます。「アンタも好きね一♪」って感じですか?
さて、来週はケイテックも私も人並みにお盆休みをいただこうと思います。
よって当コラムも1週お休みということでお願いします。皆さんはどうぞ釣りに励みたくさん釣ってください。私は温泉で一休みしてきます。
次回は8月21日アップです。お楽しみに!
※単純に“デカ過ぎる”と思えた。
※ワームの重み自体でウィードにスタックしやすく、引っ掛かりが強いように感じた。
※ワームの重み自体でハリからズレやすいように感じた。
との理由からであります。
素材硬さや各デザイン変更も関連してのこととは言え、5.8"は上記の感覚的不具合を解消したワームに仕上がったと思います。
ハイッ!!話の性格上まずまずの長文になってしまいましたが、ここまで全部読んでいただきましたこと、御礼申し上げます。「アンタも好きね一♪」って感じですか?
さて、来週はケイテックも私も人並みにお盆休みをいただこうと思います。
よって当コラムも1週お休みということでお願いします。皆さんはどうぞ釣りに励みたくさん釣ってください。私は温泉で一休みしてきます。
次回は8月21日アップです。お楽しみに!