イミテーションについて考える。(後編)
先週は、バスを含んだ多くの肉食魚の摂餌行動は、"思慮深さ"よりも"俊敏さ"の方が優先される場合がほとんどである、ということを申し上げました。このことは取りもなおさず、彼等が餌を発見した際、安全を担保することよりも、取り逃がさないようにすることに重点を置いているためだと思われます。それだけ野生の中で生き抜いていくことは大変なことであり、彼等は常に餓死に代表される命にかかわるリスクを背負って生きているのでしょう。さて、こうした習性を持つ魚達をルアー、フライといった疑似餌で効果的に釣る場合、それらの疑似餌にはどういったキャラが必要なのでしょう。
ということで、イミテーションについてさらなる考察を進めてみます。
【しつこいようだが、肉食魚の摂餌行動を再確認する。】
これに関しては、何度も申し上げているように"思慮深さ"よりも"俊敏さ"の方が優先される場合がほとんどです。つまり、魚は疑似餌をじ一っと凝視することは稀で、ほとんどの場合、コンマ何秒という一瞬の判断でその餌を食うか食わないか決めているのだと思われます。これは私の勝手な感覚なのですが、目を閉じた状態から一瞬だけパチッと目を開け、また閉じる、こうした動作をした時に見えるフラッシュのような画像、視覚で食える/食えないといった餌の評価、判断をしているイメージです。
もしなんでしたら、ご自身でも試してみてください。
【一瞬の俊敏さの中で"食える何か"を魚にイメージさせる疑似餌とは?】
ルアーであれ、フライであれ、以下の条件を備えていることが肝要だと思います。これからご紹介するファクターはフライフィッシングの世界ではよく言われていることも含まれています。そして、それらはフライフィッシングの世界のみならず、バス釣りの世界でも通用すると、私こと林は長一いバス釣り歴の果てに感じるのでございます。では、そうしたファクターを順を追ってご紹介いたします。
次回は12月21日アップします。