雑誌広告の思い出。(前編)
唐突ではありますが、ケイテックでは今年1年Basser誌に広告を掲載する予定でおります。
「国民の生活を便利に豊かにするエエもんを作ったら、せいぜい宣伝せんといけませんな。
どんなエエもん作うたかて、それを広く知ってもらわんことには人々の生活を良くする
ことはできしません。そないなことからも、製品の特長を周知させる宣伝活動も私らの
大切な責務のひとつやと思うんです。」
このような松下幸之助氏の言葉に触れたから、というわけでもありませんが、せっかく
色々ウニウニウニウニやって開発した製品を、もう少し頻繁に皆さんに見ていただいても
良いのでは、と思った次第です。
ここのところ何年もケイテックでは新製品の発売告知宣伝しか打ってきませんでした。
つまり、新製品発売時にポツッとスポットで広告を出すに過ぎなかったのです。
インターネット全盛の中、雑誌広告ってど一なのよ?、と思えば思えなくもない昨今、
それでも基本は雑誌宣伝だと思う私。老舗のBasser誌にある程度宣伝打ってみたら
多少なりともメーカーとしての存在感が増すものなのでしょうか?という思いの中
やってみることにしたのです。
このように毎月連続で雑誌に宣伝を掲載するのは久かたぶりのことです。それは今から
10年以上前、特にケイテックを創業してからの数年間は社名及びブランドを周知させる
ために繰り返し宣伝を打ったものです。
ちなみに当時から今に至るまで、宣伝の原稿、レイアウトは私自身でやってまいりました。
もちろん私はデザインやいわゆるコピーライトという分野に関してはズブの素人ですが、
やはり、釣りや製品を熟知し、愛情を込めてやれるか、という点において人任せには
できなかったのです。現在では写真撮りも自分達で行い、宣伝の製作そのものをすべて
社内で済ますようにしています。これは時間的に早く、費用もかからずに製作できる
というメリットもさることながら、やはり自分達をして得心のいくものを作り上げたい、
自身で手をくだした以上、その出来映えにも責任が持て、悔いを残しにくいというような
側面があることも事実です。まあ、失礼を承知で言うなら、「人に頼むくらいだったら、
自分でやっちまった方が早い。」という感覚。
「林クンは、全部自分でやらないと気が済まない、人に任せられないからダメなんだ。」
今でこそ、その多くを若い人達に任せられるようになってまいりましたが、過去には
何人かの方からこのような指摘を受けたことのある私。まぁ、だからこそ今のように
していられるというのもまた確かな事実であり、会社を営むということは、なかなかに
悩ましいものであります。
さて、そんなこんなで宣伝に思いを馳せていますと、1996年ケイテックを設立した当時、
どうやって自身で宣伝を作っていこうか、色々考え工夫したことが思い起こされます。
どうせやるなら、自分が好きになれる、丁寧な作りの宣伝にしたい、そういった思いの
中で懸命に製作したことは本当に良い思い出であり、貴重な経験でもありました。
今でも脈々と続くそういった流れの源流、次回はこの辺のことについて、もう少し詳しく
お話ししてみようと思います。