ソルティコアスティック5.5"、利根川に行く。
ここのところ当コラムで取り上げているソルティコアスティック5.5"(5.5SK)の開発も終盤戦へと突入しております。
以前申し上げたことですが、この物件は昨年の夏以来、「試作⇒試釣⇒評価⇒仕様変更⇒試作」といったいわゆる試行錯誤のプロセスを幾度も繰り返し、デザインや用いる材料の硬さや塩の密度などを追い込んできたものです。ここまで根気強くやってまいりますと、さすがにその試作品の出来栄え、完成度は上がってくるものです。特にオフセットフックを用いたノーシンカーリグでの水平フォール、またその際の"自発的ピコピコアクション"は今までのワームにはなかった唯一無二の仕上がりといっても過言ではないでしょう。
このように結果が伴ってまいりますと、いよいよ本格的に釣ってみて、その使用感や魚の反応をみてみたくなるものです。すでにこのワームの開発責任者である岩佐君はこの春、利根川での試釣を始めており、厳しい条件の中、いくらかの釣果に恵まれているようです。
5.5SKで釣る岩佐君。利根川にて。
というわけで、去る4月20日、5.5SKを試すべく利根川にいってまいりました。当日は冬に舞い戻ったかのような寒さ。水温は12℃ほどで風もそこそこ吹いている、といったコンディションで決してノーシンカーリグを試すのに恵まれた状態ではありません。少しでも風をよけ、水面が穏やか、そして水深のあるスポットを求めて、岸辺に水門があり、本流よりクリーク状に切れ込んだ水域を何カ所か選び、順番に釣っていきます。(写真①)
風が比較的弱いところではノーシンカーリグ、風があってノーシンカーが難しい場合は1/32oz程度のネコリグといった感じで、とにかく5.5SK縛りでの実釣テストであります。
写真①
まだ春浅い利根川がボコボコにつれるはずもなく、それでも5.5SKのみで数匹の魚を触ることができました。
使った感じは、
①やはり自重があって(11g)ノーシンカーでも扱いやすい。
②着水後、水平フォールの態勢に入るのが早い。
③よって"自発的ピコピコアクション"に入るのも早い。というような感覚。
当日私は、ノーシンカーでの水平フォールで2バイト取りましたが、両方とも水平フォールさせている最中に、軽く"プン"とラインが跳ね、その後スーと音もなくラインが横走りするというものでした。つまり着底前に比較的安心して吸い込んでいるように見受けられました。この辺も、"自発的ピコピコアクション"が魚に対して効果的である証しのように私には思えるのです。まあ、発売までの間にもう少し釣り込んでみようと考えています。