ジャパン・アズ・ナンバーワン
今週末、大阪ではフィッシングショーが開催されます。これに伴い、海外からのお客様も多数
来日されているようです。このような海外からの人達の多くは日本の釣り具を輸入し、それを
それぞれの国で販売している輸入代理店の人達です。彼らは、フィッシングショーで新たな
商材を探したり、従来から取引のあるメーカーと打ち合わせをするために来日しています。
おそらく今から10年以上前の時代には、ここまで多岐にわたる日本製の釣具が輸出されていた
わけではなく、特にルアーの分野について言えば、ここまで有力な輸出産品になるとは私も
含めて誰も予想していなかったのではないでしょうか。
私が大学を卒業し釣具業界で仕事を始めてから、早いもので30年余りの歳月が経過しました。
その間、日本製の釣具、特にルアーフィッシングカテゴリーに属するものは、その販路を着々と
欧米に伸ばしてきました。
ダイワ、シマノのリールに始まり、ガマカツ、オーナーのバリ、そしてラッキークラフトの
プラグ。これら欧米マーケットに先兵のごとく入り成功していった製品は、どれも細部にまで
こだわりのある精密なつくりが身上。まさに日本のものづくりを体現したジャパンブランドの
代表と言っていいでしょう。
このような流れは、ここ最近になってついにワームにまで波及してきたようで、ケイテックでも
その気配をかなり感じることができるようになってきました。
こうした海外への販売については、国々による釣りの文化や技術、商習慣、果ては国民性に
至るまで様々な違いがあり、なかなかに悩ましいところではあります。また現地ならではの
事細かな事情を把握するのが困難で、親切にしてあげたい気持ちはあっても、どうしていいか
わからないといったこともしばしば、やはり悩ましく難しいものであります。
ただそのビジネスの相手がどこの国の人であれ、品質を守りこつこつ作り続けること、相手の
身になり対応すること、約束やルールを守ること、といったような万国に通ずる"誠実さ"を
もってすれば、必ずや理解しあえるもので、及ばずながら色々な国の方々とやり取りをする内に
私はそれを学びました。
「ケイテックを世界に通用するブランドに育てあげたい。」皆さんに笑われるのを承知で申し上げ
ますが、最近私は半ば本気でこう考えるようになりました。
ジャパン・アズ・ナンバーワン。勤勉さや誠実さといった日本人の美徳、そしてこういった特性が
紡ぎ出す端正なものづくり。自動車や家電に代表される日本のものづくりには、このような"品格"
とも呼べる実態があると思います。各国から寄せられるメイド・イン・ジャパンへの揺るぎない
信頼は、例外なく私達日本釣具業界の仕事にも注がれているのです。
先に引き合いに出しました日本を代表する釣具メーカー、各社はまさにそうした世界からの期待に
応えたからこそ今日の発展があるのでしょう。
このようななか、私は私なりに精一杯日本人としてのプライドを守り、刻々と理想に近づけたら
と考えています。
次回は2月14日更新いたします。