マジガニの話題をさらに深めてまいります。その6
マジガニ3.6"の特徴を具体的かつ詳細な情報でご紹介する「深めてまいります。」シリーズ。
いよいよ話題も佳境に入ってまいりました、と思うのですがいかがでしょうか?
今週はマジガニのパッケージにまつわる話をしてみたいと思います。
タイトルは、「マジフェッショナル仕事の流儀-こだわりをケースに詰めて」です。
♪ボク等は、位置について
横一列でスタート切った。
つまずいてるあいつの事を見て
本当は、シメシメと想っていた。♪
まずは番組主題歌「Progress」byスガシカオから入ってみました。では始めます。
「こ、これは?!」
マジは目を疑った。
そこには袋の中で片寄り、無残な状態になったワームの姿があった。
マジ自身が精根込めて開発した通称マジガニ。
袋の中で無残な姿を見せていたのは、他ならぬ、そのマジガニだった。
「これで良いわけがない…。」
マジはその変わり果てた姿に言葉を失った。
そのアクションや機能は実釣テストでも申し分なかった。
意図した通りの釣果もあがっていた。
後は発売に向け製品としての体を整えるばかりだった。
製品としての体、つまりパッケージについて、マジにはひとつの考えがあった。
「シンプルなパッケージで部材費を抑えよう。」
原価を低減することにより、国内はもとより米国等輸出先での価格競争力に力点を置きたかった。
マジは専用の袋を誂え、それに製品を直接入れる方法を取ることにした。
それが最良の価格競争力に貢献するだろうことは、誰の目にも明らかだった。
そっと、いたわるように予定の7尾を入れてみた。
袋の大きさと製品のボリュームといったバランス、また袋への入れやすさも満足いくものだった。
「うん。立派だなあ。いいんじゃない?、これで。」
マジは胸を撫で下ろした。
しかし、これですべてが完結したとはどうしても思えなかった。
胸の中にある、何か言い知れぬ頼りなさを感じていた。
こんな時、マジには揺るがぬ想いがある。♪ポーン。
「袋に封入できるブリスターケースを作ろう。何がなんでも、アクションをそのまま届ける。」
マジはすっかり目を座らせ、硬く決意した。
頼れる業者を選定し、より密なやりとりの中、部材形状を追い込んでいく。
もはやその過程はワームそのものを開発するそれと変わらない、マジにとって重要なものとなった。
それから1週間が過ぎ…、
「おお一っ…。」
ケイテックの1室にはどよめく林、マジの姿があった。
そこには、懸命に追い込んだ形状データに基づく試作ケースが届けられていた。
それはマジガニを決して痛めることなく、その品質をそのまま客に届けるに十分なものだった。
( 番組主題歌「Progress」byスガシカオ 華麗なるエンディングに向け流れ出す。)
これにより、確かにコストは上がったかもしれない。
しかし、それ以上の価値をマジは確信した。
マジガニは、ここまでやって初めて完成したと言える、誰もがそう思った瞬間だった。