マジガエルの七変化。 その6
マジガエル3次試作品。私達はいくつかの改良を施したこの試作品を琵琶湖(南湖)での実釣に持ち込みました。さてその結果はと申しますと、これがかなり上々。マジガエル3次試作品はバズフロッグとしての基本性能に優れていることが判明しました。しかしその一方、実釣から浮かび上がってくる不具合がいくつかあったことも事実で、今後はこれらに対する対応が必要というのがこれまでの経緯であります。ここまではちょっと間があいてしまいましたが、Vol.327にてお知らせした通りです。
さて、それでは今回の実釣により浮かび上がった不具合について話題を移してまいりましょう。
【基本性能は良いのだが、それでもまだある不具合その1】
不具合その1は何といっても「ウィードマット上を歩くのがヘタ」ということであります。
水面を覆うマットの上にキャストする、あるいはマットの向こう側の水面に着水させる。ウィードのポケットや様々な変化を着実に釣っていこうとすれば、当然フロッグがマットの上を歩くといった状況がまま作り出されるわけで、その際フロッグがマットの上を上手に歩いてくるかどうかは思った以上に重要なファクターであります。この件に関してマジガエル3次試作品は決して良好な感じではありませんでした。つまりマットの上をスルスルスルと滑らかに歩くことなく、ウィードの茎に引っ掛かりたびたびスタックするという有り様。またこれをはずそうとロッドをあおると、プン!!とはずれた反動で手前に飛んできてしまうこともしばしばだったのです。このようなことでは、いたずらに釣っている場所を荒らしてしまうことにもなりかねず、また自分の意志通りにコントロールできていないというフラストレーションも決して小さいものではないでしょう。
このような不具合が起こり得ることをマジ君は当初より予測し、それをデザインに投影させていました。つまりフロッグの鼻先をやや薄い、いかにもウィードに対するスリ抜けが良さそうなデザインにしていたのです。
「なのになぜ、こんなにスタックするんだ?」
この件に関して怪訝に、そして何よりも残念に思った私達は、そのワケを注意深く探りました。
ウィードの上を何度も歩かせ、それを凝視する作業を繰り返したあげく見えてきた原因。それは何とも意外で皮肉なものでした。話をわかりやすくするため、ここからは箇条書きにて 説明させていただきます。